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従業員教育の今

11月、東京都福祉保健局様からのご依頼で

食品取扱施設における従業員教育について」について

セミナー&ワークショップをさせていただきました。

 

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

 

リンク先>>>http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/ninshou/folliw-up-kousyukai.html

 

 

都のセミナーのオファーをいただいたときに

いいタイミングだったので従業員教育について

整理し直しました。

 

(お客さんに連れて行ってもらったカフェでの一枚。洋ナシのミルフィーユ)

 

 

2017年まで、私の従業員教育のポイントと思っている要素は

 1.役割を明確化する

 2.コミュニケーションを強化する

 3.支援の見直し

でした。

ザックリ解説すると

 

1は、業務上の役割分担だけでなく

食品安全に関わる活動も役割分担しましょうというもの

 

2は、まず自社の品質、あるいは日本の品質を伝えること。

そのうえで、なぜやらなければならないかを

明確にしたうえでルールを伝えること。

ルールは、どの程度やるのかゴールを明確にしておくこと。

 

3は、PDCAという言葉に踊らされて、継続できないルールや

頻繁に失敗するルールはもうやめよう。何度やっても失敗するなら

機械に頼ったり組織再編をしよう。

 

このようなものでした。

 

最近は、1についてほとんどの企業で問題になっていることはないように

思い、もうこれはクリアされたのかなという印象です。

 

しかしながら2、3についてはまだ課題が残るように思います。

例えば2の場合。

上記の要素をもって伝えたとしても、相手が行動に移してくれるとは

限りません。言いっぱなしになっていたり、上司がルールを破っていては

行動につながらないからです。

伝え方の前に、何か必要なことがありそうです。

 

そして3の場合。

何らかのクレームや事故が発生した時、「教育しました」「周知しました」

「検品の工程をプラスしました」等のように、上乗せのルールや現状のルールの念押しをすることで、形骸化したPDCAを回している場合があります。

事故の原因究明が不十分ゆえ、対策の効果は出ません。

 

また、ほかのパターンでは

再発防止をしているつもりだが、ふたを開ければ

ひとまずの処置(言い換えれば応急的処置)で終わってしまっている状況、これもよくあります。

再発防止策を講じていないので、原因は残ったままです。

 

以上のことから事故は再発し、現場はその都度ルールを増やされたり

対策を要求されたり、啓蒙的な教育を受講させられたりします。

これを繰り返せば、当然やる気がなくなり教育どころではありません。

 

 

どうやら教育の成果を上げるには

組織をまとめる役割に位置するリーダーや管理者などのスキルアップが

必要そうです。

そして、売り上げと安全はトレードオフの関係性になることがあるため

経営者の理解や参加なくして、従業員教育を進めることはできません。

 

では、これからの従業員教育のポイントとは。次回へつづく