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【連載 HACCP】CCPで事故は起こっている?!

某月某日、香川県。
仕事が予定よりも早く終わったため、学生時代の同級生(A君)に会えないかと連絡をしました。快く承諾してくれ、カフェで会うことになりました。大学を卒業して18年ぶりの再会です。

A君は卒業後、会社勤めを経て、今は家業のキュウリ農家を継いでいます。お父様が、キュウリの生産に関する高い技術がおありで、キュウリが不作の時期ほど儲かるそうです。(一般に不作でも、お父様は一定の品質と量を供給できる技術があるため)また先日は、新しく建ったハウスに入った途端「何か嫌な予感がする」と処置を施されており、言う通りにしなかったときには本当に不具合が起こったので、A君はとても尊敬していると言っていました。お父様は見て覚えなさい、というタイプなので「AIに父の行動パターンを覚えさせて分身を作りたい」と笑っていました。

 

 

さて、食品安全に関わるお仕事をしている私にとっては、原料のハザードに興味があります。農家の視点でキュウリのハザードについて意見を聞いてみました。すると、キュウリの病気や生育方法による痛み方、収穫後の扱いや流通の方法について発生し得るハザードやその要因を教えてくれました。非常に勉強になります。
また、A君が言うには「薄利の商売をしている農家が多いので、品質に消極的な人たちも多い。ハザードの情報を収集したり農家に管理状況をヒヤリングしたりすることも大事だが、必ず現地で確認しないといけない。農家自身の品質に関する力量や認識、農場の環境、立地条件は行ってみなければわからないし、これが結果的には事故につながっていると思う」とも教えてくれました。

納得です。プロの話を聞くのは楽しい。有意義な時間でした。